遊戯ヱペチカトランデ、は、

主宰が愛するものもの、

北原白秋/作詞、山田耕作/作曲である童謡の

〜雪の降る夜は楽しいペチカ ペチカ燃えろよお話しましょ むかしむかしよ 燃えろよペチカ〜

という歌詞にでてくる、寒い夜にお話をしてくれる露西亜式暖炉、ペチカ。


〜劇という遊戯が行われている間、あなたは倫理の必要性がある全体の外にいる。

そこにこそ、芸術鑑賞における自由の体験があり、芸術とは遊戯の最高の様式だと私は理解しています。〜


と語った作家、ミヒャエル・エンデ。

エトランゼ、異邦人という意味の仏蘭西語。全てをあわせた造語です。

倫理の必要性がある全体の世界から、ちょっとはみ出した場所を目指して、主に歌と芝居の様式で、

生きている「痛み」「哀しみ」を、カタルシスのある物語に錬金してゆくこと、を趣旨としています。


一人では生きていけないのに、

他人、それは時に、もっとも親しいはずの家族や恋人との関わりにおいてさえ、

齟齬やすれ違いを免れえずに傷つけ合う私達。

人が生きるということは、人との関わりの中で痛み続けることではないか。

ならば虚構の力を借りて、放たれぬ叫びや押し殺された悲鳴を歌に、涙を硝子細工に、悲しい結末はおとぎ話の中だけに。

劇という遊戯の場のなかで、生きること、痛み続けることを、物語として立ち上がらせてゆけたら・・・・・・。
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